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『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』を読んだ感想・勉強になった内容まとめ!

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投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。

『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りにくいため、インプットした知識を整理して、

  • 「読んで勉強になったこと」
  • 「理解が及ばず、さらに勉強をしなくてはいけないこと」

を感じたままに書き留めています。

とても勉強になりましたので、書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介いたします。

目次

『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』とは?

読みやすさ
専門性
役立ち度
  • 著者:バートン・マルキール (著)・井手 正介 (翻訳)
  • 出版社:日本経済新聞出版
  • 発売日:2016/3/10
  • ページ数:512ページ

【目次】

第1部 株式と価値

  • 第1章 株式投資の二大流派
  • 第2章 市場の狂気
  • 第3章 株価はこうして作られる
  • 第4章 二一世紀は巨大なバブルで始まった

第2部 プロの投資家の成績表

  • 第5章 株価分析の二つの手法
  • 第6章 テクニカル戦略は儲かるか
  • 第7章 ファンダメンタル主義者のお手並み拝見

第3部 新しい投資テクノロジー

  • 第8章 新しいジョギング・シューズ――現代ポートフォリオ理論
  • 第9章 リスクをとってリターンを高める
  • 第10章 行動ファイナンス学派の新たな挑戦
  • 第11章 「スマート・ベータ」は本当に役に立つか

第4部 ウォール街の歩き方の手引

  • 第12章 財産の健康管理のための10カ条
  • 第13章 インフレと金融資産のリターン
  • 第14章 投資家のライフサイクルと投資戦略
  • 第15章 ウォール街に打ち勝つための三つのアプローチ

『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』は、1973年の初版以来、全米累計150万部を超え、投資の名著として絶賛されるベスト&ロングセラー『A Random Walk Down Wall Street』の改訂版です。

本書の主張は「インデックスファンドへの投資がベスト」というシンプルなものです

第11版では、最新のデータに改訂しているほか、市場効率性の問題に関する「スマートベータ」・アメリカにおける個人向けの具体的な金融商品を詳解した「ランダム・ウォーカーのためのフィットネス・マニュアル」に関する内容を拡充されています。

『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』を読んで勉強になったこと

『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』は、インデックス投資の本でもありますが、個人投資家向けのわかりやすい投資ガイドでもあります。

「個人投資家にとっては、個々の株式をを売買したり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックス・ファンドを買ってじっと持っているほうが、はるかに良い結果を生む」という単純明快なものがまとめられています。

本書で重要だと思った内容をまとめさせていただきます。

第1章 株式投資の二大流派

ランダム・ウォークというのは、「物事の過去の動きからは、将来の動きや方向性を予測することは不可能である」ということを意味する言葉です。

株式投資に対して学者が提唱するこのランダム・ウォーク論をする中で、投資業界のプロたちは次のアプローチを用いて、将来の資産価値評価を行なってきました。

  • ファンダメンタル価値理論
  • 砂上の楼閣理論

ファンダメンタル価値理論は、本質価値を現状分析・将来予測を注意深く行うことによって推定し、本質価値より下回れば購入・本質価値より上回れば売却するチャンスだと考えます。

ファンダメンタルの第一人者はジョン・バー・ウィリアムズであり、『投資価値の理論』のなかで、将来受け取る金額の割引現在価値を求め、現在の配当水準とその増加率が大きければ大きいほど株式は高いと主張します。

砂上の楼閣理論は、強気が支配する相場の局面で希望的観測がどのように作り上げられるかを分析します。

ケインズの「美人投票論」・フリーマンの『マネーゲーム』のように、誰かがゲーム加わり、自分が払ったよりも高い値段で買い取ってくれる限り、何の理屈もなく集団心理のみで自己増殖的なプロセスが発生します。

第2章 市場の狂気

歴史上代表的なバブルを用いて、異常な投機ブームからファンダメンタル価値理論をあっさりと投げ捨て、砂上の楼閣を築くことで巨万の富が得られるという、疑わしいがスリル満点の考えに取り憑かれた事例が紹介されています。

  • オランダの球根(Bulb) 主な原因:コールオプション
  • イギリスの南海泡沫会社(South Sea Company) 主な原因:新株発行
  • アメリカのブルーチップ銘柄 主な原因:プーリング操作

砂上の楼閣理論はこのような異常な投機ブームをうまく説明してくれるが、移り気な大衆の反応を先取りして儲けようというのは、最も危険がゲームです。

純粋に心理的要因だけで急上昇した相場は例外なく金融の重力の法則に屈してついえるため、維持不可能な高価格は何年も続くことはあってもやがてピークを打って反落します。

群集心理についての古典的名著の中で、「群衆の中に蓄積されるのは、良識ではなく愚かさである」と述べています。

第3章 株価はこうして作られる

第2章のように一般投資家の群集心理よる投機的な行動を学ぶと、財産管理をプロの専門家である機関投資家に委ねた方が良いと考えるかもしれない。

しかし、機関投資家もファンダメンタル価値理論ではなく投機的な行動をしてしまっており危険です。

投機的な行動は歴史的には表れており、以下の通りの事象が起きています。

  • 1960年代、「エレクトロニクス」という名詞をもじった新規公開銘柄に熱狂した「トロニクス・ブーム」
  • 1960年代、シナジーを生む「コングロマリット」による成長の偽造
  • 1970年代、ブルーチップ(優良大企業)のニフティ・フィフティ(素晴らしい50銘柄)への集中投資
  • 1980年代、新規公開株ブームが再来し、バイオテクノロジーに対するコンセプト投資
  • 1990年代、日本におけるバブル

第4章 二一世紀は巨大なバブルで始まった

3章のように何度もバブルが生じたが、二一世紀の最初の10年間に生じた巨大なバブルに比べると大したことありません。

歴史上のほとんどのバブルは、「新しいテクノロジーの出現・新しい事業機会の到来」のいずれがもたらしたものです。

この2つの条件を満たしたのが、ハイテクと新規公開株に盛り上がった「インターネット・バブル」です。

インターネット・バブルの後には、政府が住宅価格の膨張を積極的に煽って、住宅抵当ローンの融資基準の急速な劣化が進み、「住宅バブル」が起こりました。

バブルの顛末を見ると、市場が合理的で効率的な価格形成が行われているとする主張と大きく矛盾するように思われます。

市場は時として非常に不合理な動きに支配されることがあるが、やがて非合理な歪みが修正されて「本来の価値」が認識されることを、過去の教訓から学ばなくてはいけません。

第5章 株価分析の二つの手法

株価予想の手法として、テクニカル分析・ファンダメンタル分析のいずれかを用いるのが普通です。

テクニカル分析は、砂上の楼閣理論に基づいて的確な売り買いのタイミングを予想しようとするために、株価チャートを用います。

チャート分析の根拠は以下の3つの説明ができます。

  • 群集心理における集団形成本能がいったん始まったトレンドを持続させる
  • 市場参加者間に企業のファンダメンタル情報の入手能力に差がある
  • 投資家は新しい業績情報に対して、当初は過小にしか反応しない傾向がある

しかし、チャート分析の信奉者は、主としてトレーダーであり、長期投資家ではありません。

ファンダメンタル分析は、ファンダメンタル価値理論を銘柄選択に生かそうとするものです。

ファンダメンタル価値を推定する際に最も重要な作業は、企業の将来における利益・配当を予測することで、次の4つの要因を重視します。

  • 株価評価の第1ルール:合理的な投資家は、配当や利益の成長率が高ければ高いほど、株式に対して高い価値を支払うはずである。
    第1ルールの付則:合理的な投資家は、非常に高い成長が見込まれる期間が長ければ長いほど、株式に対して高い価値を支払うはずである。
  • 株価評価の第2ルール:合理的な投資家は、他の事情が等しければ、企業の利益のうち現金配当ないしは自社株買い戻しで株主に還元される割合が多ければ多いほど、高い株価をつけるはずである。
  • 株価評価の第3ルール:合理的な(つまり、リスクは大きいより小さい方がいいと考えるような)投資家は、他の事情が等しければ、その株式のリスクが低ければ低いほど、高い価格を払うはずである。
  • 株価評価の第4ルール:投資家が合理的で他の事情が等しければ、金利水準が低ければ低いほど、株価は高くなる。

正しい株価収益率を算出する際に注意するべき3つの事項を挙げています。

  • 注意事項1:将来についての期待が正しいかどうかは、現時点では証明できないこと。
  • 注意事項2:不完全なデータから正確な期待値を計算することはできないこと。
  • 注意事項3:メスのガチョウにとって成長であることが、オスのガチョウにとっても成長であるとは限らないこと。

ファンダメンタル分析で使われる3つのルールも記載されています。

  • 第1ルール:利益成長率が今後5年以上にわたって市場平均以上の銘柄を買うこと
  • 第2ルール:株価がファンダメンタル価値以上になっている銘柄には手を出すな
  • 第3ルール:投資家が砂上の楼閣を作れるようなストーリーが描ける銘柄を探そう

第6章 テクニカル戦略は儲かるか

まず、テクニカル戦略が有効であるかが検証されています。

過去の株価の動きを分析すれば将来の株価を予想できるというのがテクニカル信者の信念です。

テクニカル信者が編み出した手法として、以下のものが挙げられます。

  • フィルター法
  • ダウ理論
  • 相対強度(レラティブ・ストレングス)法
  • 株価ー出来高法

また、ユニークだが、「損失を約束する」と表現される技法もあります。

  • スカート丈指標
  • スーパー・ボウル指標
  • オッド・ロット理論
  • 「ダウの負け犬」戦略
  • 一月効果

しかし、徹底的なテストの結果、20世紀初めにまで遡る膨大なデータを分析したところで、将来の株価を予想するのに何の役にも立たないというのが結論です。

株価の上昇・下落が連続して起こる頻度は、コイン投げで表か裏の連続が何の規則性もなく起こるのと変わらない「ランダム・ウォーク」であることが示されました。

科学的な見地に立てば、チャート分析は、バイ・アンド・ホールド戦略のパフォーマンスを継続的に上回ることができませんでした。

第7章 ファンダメンタル主義者のお手並み拝見

テクニカル分析の次に、ファンダメンタル分析が有効であるか検証されています。

ファンダメンタル分析において、過去に実現された利益成長は、将来を占う上で最も信頼できる指標として扱われますが、テクニカル分析が過去のチャートから占うことと驚くほど似ています。

そのため、プロのファンファメンタル・アナリストの銘柄選択能力は、投資のアマチュアと変わらず、目隠しした猿にダーツを投げさせて銘柄を選んでも同等以上の成果が得られるとされています。

「規則性のない利益成長」という論文が出るほど、過去の利益成長と将来の利益成長には何ら因果関係もありませんでした。

ハーバード大学のマイケル・サンドレットとMITのスディール・ミルクリシュムティの研究によると、カバレッジが最も高い1000社の1年後の利益予想と実績との間における過去5年間の年平均誤差は31.3%にも達したのです。

なぜ、高度な訓練を受けたプロの技能が一般人と対して変わらないのか、5つの理由が挙げられています。

  1. ランダムに発生する事件の影響
  2. 企業による「クリエイティブ」な会計手法を通じたいかがわしい利益の捻出
  3. 多くのアナリストに見られるお粗末なエラー
  4. セールス活動への協力と運用部門への人材流出
  5. 大手証券会社における証券アナリスト業務と投資銀行業務との間の利益相反の存在

偶然の法則に従って一時的には市場平均を大きく上回ることもあるが、継続的に勝ち続けるのは不可能です。

わら山から一本の針を探し出すようなものは不可能なので、わら山ごとを買うインデックス投資が賢明な選択になる。

第8章 新しいジョギング・シューズ――現代ポートフォリオ理論

ファンダメンタル価値理論と砂上の楼閣理論という従来の理論に対する攻撃として、新たな戦略による株価理論が打ち立てられました。

その中でも、現代ポートフォリオ理論(MPT)が紹介されてます。

市場に打ち勝つための方程式は、優れた透視力ではなく、より大きなリスクをとることだとMRTでは示します。

投資のリスクとは、期待したリターンが実現しない可能性であり、特に値下がりの可能性の大きさであり、リターンの分散・標準偏差として定義されます。

イボットソン・アソシエイツによって行われた研究では、ハイリスク・ハイリターンが検証され、証明されています。

また、マコービッツの研究により、完全に正の相関でない異なるリスクのある株式を組み合わすことでリスクが低減されるポートフォリオが作れることが示されました。

アメリカの銘柄数50銘柄に分散すると総リスクが60%以上も低減できるが、それ以上銘柄を増やしてもリスク低減は効果がありません。

さらにアメリカだけではなく、国際分散をするとさらにリスク低減され、最もリスクが小さくなるのはアメリカ株式84%・外国株式16%です。

第9章 リスクをとってリターンを高める

分散投資によってリスクを低減することができるが、市場全体の変動により限界があります。

市場リスクはシステマティックリスクとも呼ばれ、個別銘柄やポートフォリオが市場全体の変動に対して反応する度合いをベータ(β)としています。

ある銘柄のベータが2であれば、市場指数の2倍揺れ動くことを示しています。

ベータが高い株式をアグレッシブ銘柄、ベータが低い銘柄をディフェンシブ銘柄と呼びます。

この「ベータ」を調整することによって、市場平均より高い運用成績を上げ、リターン競争に勝つことができると考えました。

しかし、高ベータポートフォリオは低ベータポートフォリオよりも長期的に高いリターンを生むことができないことがわかりました。

後続で様々なモデルが考えられましたが、残念なことに完全なリスクの尺度は存在しない結果になりました。

第10章 行動ファイナンス学派の新たな挑戦

ここまで、投資家は合理的に行動し、リスク許容度を唯一の制約条件として投資の意思決定がされると考えたが、「行動ファイナンス」と呼ばれる新しい金融経済学の学者が前提が間違っていると指摘しました。

投資家の非合理的な行動をもたらす原因が以下の通りになります。

  • 自信過剰
  • 偏った判断
  • 群れの心理
  • 損失回避願望

個人投資家の非合理的な行動は、裁定投資家によるアービトラージが働いて効率的株価水準は維持されるはずだとされていますが、裁定取引には大きなリスクがはらんでいるため限界があります。

裁定取引を行うはずのヘッジファンドがバブルを助長させる動きをすることは過去の研究からわかっている。

行動ファイナンスの観点から身を滅ぼす投資戦略として以下のことが挙げられています。

  • 群衆の暴走に巻き込まれるなかれ
  • 過度の売買を控えるべし
  • どうしても売る必要があれば儲かっている銘柄ではなく、損してる銘柄を売れ
  • 新規公開株に要注意
  • 耳寄りな話には耳を貸すな
  • 「保証つきの投資手段」を信用するな

第11章 「スマート・ベータ」は本当に役に立つか

スマート・ベータ戦略は、低コストの市場インデックスファンド以上のリスクを取らず、それを上回るリターンが得られるような運用を目指し、「バリュー対グロース」・「小型対大型」・「ボラティリティが高い対低い」などの属性にフォーカスします。

これらの中には市場平均を上回るリターンを上げているものもあるが、それは追加で別のリスクをとってうまくいっているだけです。

一種の積極投資であり、時価総額荷重の指数と比べると運用コストが高く、低リターンになります。

スマート・ベータ戦略は個人投資家にとっては必ずしも賢明な判断とは言えず、すでにその効果が実証されている時価総額荷重のインデックスファンドが依然として1番魅力的です。

第12章 財産の健康管理のための10カ条

ランダム・ウォークのためのガイドラインとして、すべての投資家に役立つ10項目のアドバイスが示されています。

  • 第1条:元手を蓄えよ
  • 第2条:現金と保険で万一に備えよ
  • 第3条:現預金でもインフレ・ヘッジ
  • 第4条:節税対策と年金制度の活用
  • 第5条:運用目標をはっきりさせる
  • 第6条:マイホームの活用
  • 第7条:債券市場に注目
  • 第8条:金・ダイヤ・書画骨董・コレクターアイテム
  • 第9条:投資にかかるコストに目を配る
  • 第10条:分散投資が大原則

どの程度のリスクをればいいのかは、リスク許容度、すなわち安眠できるポイントに依存します。

第13章 インフレと金融資産のリターン

非常に長い期間で見た時の株式投資の平均リターンは、「足下の配当利回り」「今後の一株あたり利益・配当の成長率」が要因になります。

投資期間が短い場合、第3の要因である「市場の評価水準の変化(株価配当倍率・株価収益率」が非常に重要になります。

しかし、近年では伝統的な配当の形ではなく、自社株買い戻しの形で利益を投資家に還元し始めたので、配当は過去ほど重要な要因ではなくなっているので「一株あたり利益」が最重要になります。

債券投資の長期平均リターンは、福利最終利回り・金利の変化が要因になります。

インフレは、債券投資にとってマイナスであることが知られており、株式投資はインフルヘッジになると考えられています。

しかし、証券株式では足を引っ張るマイナス要因、物価水準の上昇に応じて企業利益は急落する段階もあります。

第14章 投資家のライフサイクルと投資戦略

個人が投資を行う上で最も重要な意思決定は、人生に各ステージに応じて、株式・債券・不動産・マネーマーケット商品などの「アセット・ミックス」をいかにバランスのとれたものにするかという決定です。

ロジャー・イボットソンによれば、投資の総リターンの90%は投資家の選択したアセット・ミックスによって決まると言います。

アセット・アロケーションの5つの基準が示されています。

  1. リスクとリターンは正比例する
  2. リスクは投資期間に依存する
  3. ドルコスト平均法はリスクを効果的に軽減する
  4. リバランスによってリスクを減らしリターンを高める
  5. リスクに選好とリスク許容度を区別する

ライフサイクルに対して、「特定のニーズに対しては切り離して資金源を確保する」「自分のリスク選好をわきまえること」「規則的に長期に積み立てる」ことが挙げられ、投資の手引きは以下の通りです。

  • ポートフォリオに占める債権の組み入れ比率を自分の年齢と同程度にする
  • 株式の中にREIT型の不動産投信を組み入れる
  • 幅広く分散投資された市場インデックスファンド
  • ノーロード型の運用手数料が低いものを選ぶ

老後に備えてかなりの蓄えを持つに至った人の老後資金は、「全部あるいは一部分を年金かする方法」と「毎年一定の割合(4%)ずつ処分して現金化する方法」の2つの運用方法があります。

年金保険などにする場合の問題点は以下の通りです。

  • 遺族に何か残したいという目的と相容れない
  • 老後の消費パターンが大きく制約される
  • 年金保険はコスト高
  • 税法上不利

毎年一定の割合(4%)ずつ処分して現金化する場合の問題点は以下の通りです。

  • 毎年の引き出し額を安定させるためには、機械的に4%引き出すことは賢明ではない
  • 配当収入と利息収入だけでは必要な額を満たせない
  • 保有資産を取り崩す上で税金対策を考慮すべき

健康状態・財務委状態を考慮して、適切に調整して運用しなくていけない。

第15章 ウォール街に打ち勝つための三つのアプローチ

ウォール街には3通りの歩き方があります。

  • 思考停止型の歩き方(No-Brainer step):インデックスファンドを買うだけ
  • 手作り型の人の歩き方(Do-It-Yourself step):自分で銘柄選定をする
  • 専門家任せの歩き方(Substitute step);投資信託を購入する

思考停止型の歩き方でインデックス投資を行う場合は、運用コスト・売買コストが低く、値上がり益課税も先送りにでき、少額投資でも広範な分散投資が可能なため、プロを上回るパフォーマンスを上げることができます。

「トータル・ストック・マーケット・ポートフォリオ」の通り、広い範囲をカバーして国債分散も実施することが良いとされ、ETFよりもノーロードの投資信託が勧められています。

手作り型の歩き方をして自分で銘柄選定をする場合は、株式投資を1種のゲームだと考えて楽しむ余裕うがある人にとって、以下のルールに従って理にかなった戦略を立てればかなりのリターンを上げ、リスクを最小にすることができます。

  • ルール1:少なくても5年間は、1株あたり利益が平均を上回る成長を期待できる銘柄のみを購入すること
  • ルール2:企業のファンダメンタル価値が正当化できる以上の値段を払って株式を買ってはならない
  • ルール3:近い将来、「砂上の楼閣」作りが始まる土台となるような、確固たる成長見通しのある銘柄を購入するとよい
  • ルール4:なるべく売買の頻度を減らすべし

ポートフォリオの中心部分はインデックスファンドで運用し、残りを個別銘柄にかけるという混合スタイルが強く推奨されています。

人に任せるタイプの歩き方で投資信託を購入する場合、積極運用しているプロの投資マネージャーの中から最高のマネージャーを選ばなくてはなりません。

問題としては、「広告に非常に誤解を招きやすいものが多いこと」「過去の運用成績が将来の予測にはほとんど役に立たないこと」が挙げられており、そこをクリアーする必要がある。

『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』を読んで今後勉強すべきこと

『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』を読んで、投資の古典の本をもっと読んで勉強しなくてはいけないなと感じました。

まず、ウォール街で密かにロングセラーになっていた「The Zurich Axiims」の日本語版である『マネーの公理』を読んでみたいと思います。

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さらに、四季報・決算短信・有価証券報告書などを駆使して、「ファンダメンタル投資」を実施することが学ぶことができる『ファンダメンタル投資の教科書』を読んでみます。

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まとめ

『ウォール街のランダム・ウォーカー(原著第11版)』を書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介させていただきました。

投資をしていくためには、まだまだトレーニングが必要ではありますが、少しずつ実践していこうと思います。

より優れた投資家、いえ投機家になるために、色々な本を読んでみたいと思います。