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『出来高・価格分析の完全ガイド』で出来高分析を学べたことまとめ!

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投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。

『出来高・価格分析の完全ガイド』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りにくいため、インプットした知識を整理して、

  • 「読んで勉強になったこと」
  • 「理解が及ばず、さらに勉強をしなくてはいけないこと」

を感じたままに書き留めています。

とても勉強になりましたので、書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介いたします。

目次

『出来高・価格分析の完全ガイド』とは?

読みやすさ
専門性
役立ち度
  • 著者アナ・クーリング (著)、長尾慎太郎(監)、山下恵美子(訳) 
  • 出版社:パンローリング株式会社
  • 発売日:2014/12/13
  • ページ数:284ページ

【目次】

  • 監修者まえがき
  • 読者対象
  • 本書の内容
  • 序文
  • 第1章:トレードに新しいものは何一つない
  • 第2章:なぜ出来高なのか
  • 第3章:正しい価格
  • 第4章:VPA――基本理念
  • 第5章:VPA――チャート全体の分析
  • 第6章:VPA――次のレベルへ
  • 第7章:支持線と抵抗線
  • 第8章:ダイナミックトレンドとトレンドライン
  • 第9章:ボリューム・アット・プライス
  • 第10章:VPAの実例
  • 第11章:すべてを1つにまとめよう
  • 第12章:出来高と価格――次世代に向けて
  • 謝辞と無料情報サイト

『出来高・価格分析の完全ガイド』の原著は、『A Complete Guide To Volume Price Analysis』です。

VPA(出来高・価格分析)は、伝説のトレーダーたちであるリバモアやワイコフが使ってきたテクニックです。

これにローソクしパターンを組み合わせて、市場の将来の方向性、価格はどのくらい動くのか、その方向は本物なのかも分かるようになります。

VPAの数多くの実例も詳しく記載されており、株式市場・株式指数・FX市場・先物市場・コモディティー市場などあらゆる市場に対応して今う。

『出来高・価格分析の完全ガイド』を読むきっかけ

『オニールの相場師養成講座』では、天井・反発の確認に「出来高」を利用しています。

そのため、出来高分析に視点をおいた投資方法の勉強をしたいと思いました。

出来高分析については、同じパンローリング社から『出来高・価格分析の完全ガイド』という専門書籍が出ていたので、手に取り勉強しようと思いました。

CANSLIMが分かる『オニールの相場師養成講座』で学んだ内容まとめ!投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。 『オニールの相場師養成講座』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りに...

『出来高・価格分析の完全ガイド』を読んで勉強になったこと

『出来高・価格分析の完全ガイド』は、「VPA=Volume Price Analysis=出来高・価格分析」について知らなければいけないことが全て記載されていると思えるほど詳細に記載されていました。

とても多くのことが学べたので、章ごとにまとめさせていただきます。

第1章 トレードに新しいものは何一つない

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.133

本章では、VPA(出来高・価格分析)は新しい概念ではなく、100年以上前から存在する手法であることが説明されています。

今でもこの手法は有効であり、どんな市場でも、どんな時間軸でも活用することができます。

VPAはトレンドを3つのステージで分類することが紹介されています。

  • 第1ステージ:アキュミュレーション
  • 第2ステージ:トレンドフォロー
  • 第3ステージ:ディストリビューション

第2章 なぜ出来高なのか

本章では、なぜ出来高を用いるのかが説明されています。

それは、マーケットメーカーが市場を操作されていても、「出来高」が唯一のツールとして使え、インサイダーやスペシャリストが何をしているのかを知ることができるからです。

出来高と株価が連動していないときは、何かがおかしいです。

出来高はマーケットメーカーたちに食い物にされることを回避する最強の武器になります。

出来高には、3つの重要なポイントが示されています。

  1. 出来高が相対的であること:価格と相対的に動く
  2. 価格のない出来高は無意味ということ:価格を伴わなければ、ただの関心を示すだけ
  3. 時間は重要な要素であるということ:同じ時間量に対してどれだけの出来高があるかが重要になる

第3章 正しい価格

本章では、VPA(出来高・価格分析)と価格をなぜ組み合わせるのかが説明されています。

価格だけでも細かく分析すれば、将来的な市場の方向性を決定づけることができます。

しかし、出来高の情報がなければ、その価格分析を裏付けることができません。

出来高は私たちが今どこにいるのかを教えてくれ、値動きの測定を可能にし、私たちが今どこにいるのかを教えてくれます。

ローソク足が形成されている中でも、どこに出来高が集中していたかに注目します。

第4章 VPA――基本理念

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.83

  • ステップ1ミクロ:足が形成され、出来高を見て、価格が妥当か分析
  • ステップ2マクロ:前の2〜3本の足と比較して、トレンドなのか反発なのか分析
  • ステップ3グローバル:チャート全体を分析する

本章ではVPAの基本的な要素が説明されており、ステップ1・2について記載されています。

最も重要なことは、「出来高と価格が一致しているかどうか、出来高と価格が一致していない箇所があるかどうか」です。

出来高と価格が一致していないとき、それは変化の可能性があることを示す最初の警告シグナルになる。

基本理念は以下のような事項が挙げられています。

  1. 科学ではなくアート:主観が入るのでプログラム的ではない
  2. 忍耐力:市場はいきなり動きを止めて反転するわけではない
  3. すべては相対的:ティックデータの正確性ではなく一貫性に基づいて比較するものである
  4. 習うより慣れろ
  5. テクニカル分析:支持線・抵抗線
  6. 裏付けか例外か:価格と出来高が一致しているか否か

値動きは本物でマーケットメーカーによって操作されていない場合

  • ローソク足の実態が大きく、出来高が大きい
  • ローソク足の実態が小さく、出来高が小さい

偽物の動きであり、何かがおかしい場合

  • ローソク足の実態が小さく、出来高が大きい
  • ローソク足の実態が大きく出来高が小さい

第5章 VPA――チャート全体の分析

  • ステップ1ミクロ:足が形成され、出来高を見て、価格が妥当か分析
  • ステップ2マクロ:前の2〜3本の足と比較して、トレンドなのか反発なのか分析
  • ステップ3グローバル:チャート全体を分析する

本章ではステップ3について説明されており、6つの原理が記載されています。

  • アキュミュレーション(買い集め)
  • ディストリビューション(売り抜け)
  • 供給の試し
  • 需要の試し
  • 売りのクライマックス
  • 買いのクライマックス

アキュミュレーション(買い集め)

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.106

アキュミュレーションは、インサイダーが何かをするとき、需要を満たすだけの商品を事前に確保する行動です。

株や市場にとって悪いニュースをいち早く捉え、価格を引き下げて大暴落を起こす「ふるいおとし」を実施します。

底付近でレンジ相場を作り上げ、出来る限り安い価格で買い集めをします。

一気に買うと値段が上がってしまい安く買えないので、少しずつ買い、再度暴落させて買い手がいなくならないように買い支えをします。

ディストリビューション(売り抜け)

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.111

ディストリビューションでは、アキュミュレーションした商品を売り捌きます。

アキュミュレーションでは「損をするのではないか」という恐怖を利用しましたが、ディストリビューションでは「良いトレードを逃すのではないか」という恐怖を利用します。

天井でジャンピングキャッチさせるように誘導し、天井付近でレンジ相場を作り上げ、出来る限り高い価格で売り抜きます。

一気に売ると値段が下がってしまい高く売れないので、少しずつ売ります。

供給の試し

引用;出来高・価格分析の完全ガイドp.113

インサイダーが直面する最大の問題点の1つは、アキュミュレーションのあとですべての売りが吸収されたかどうか確認できないことです。

それを確認するため、供給の試しを行い、市場を一旦下落させて残っている売り手をすべてふるい落とすことができたかどうかを試します。

この時に少ない出来高・実体が小さい・下ヒゲが長いの場合は、売り手が残っていないことがわかります。

逆に大きな出来高・実体が大きい場合、売り手が残っているので、再度のふるい落としが始まり、再度供給の試しが行われます。

需要の供給

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.117

需要の試しでは、ディストリビューションですべての買い圧力が吸収されたかどうかをチェックするために、市場を試します。

この時は少ない出来高・実体が小さい・上ヒゲが長いの場合は、買い手が残っていないことがわかります。

売りのクライマックス

引用:出来高・価格分析の完全ガイド

売りのクライマックスは、ディストリビューションでインサイダーが売っている時に、上昇トレンドの天井付近で発生します。

ディストリビューションの終わりに出来高を伴って、始値付近で引けることが2〜3回発生します。

インサイダーが市場を下落させる前の最後の雄叫びで、大きな機会を逃すのではないかという恐怖を与えて買わせます。

重要なことはヒゲの長さ・この値動きが続くことです。

買いのクライマックス

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.129

買いのクライマックスはアキュミュレーションでインサイダーが買っている時に、下落トレンドの底付近で発生します。

アキュミュレーションの終わりに出来高を伴って、始値付近で引けることが2〜3回発生します・

パニック売りを起こさせ、ポジションを手離させるように仕向けます。

売りのクライマックスと同様、重要なことはヒゲの長さ・この値動きが続くことです。

第6章 VPA――次のレベルへ

本章では、ローソク足とそのパターンに沿ったVPA(出来高・価格分析)が記載されています。

ロウソク足パターンとして以下のものが紹介されています。

  • 流れ星
  • ハンマー
  • 足長同時線
  • ストッピングボリューム
  • トッピングアウトボリューム

流れ星

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.147

流れ星は、価格が上昇したあと、始値辺りまで下落しているので弱さを表しています。

価格だけではただ弱さを表すだけだが、出来高を伴うと反転の可能性が強まる。

また、一本だけでは弱いが、2本・3本と現れると、弱気センチメントが増大していることが分かる。

さらに、2本目・3本目の出来高が多いと、一層多く売られていることが分かる。

ハンマー

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.155

ハンマーは、始値から下落し、その後回復して始値付近で引けているので強さを表しています。

価格が下落しているときに出来高が増加していると、市場がさらに弱まること示すシグナルになるでもあるため、流れ星同様に、出来高・複数足による比較が必要です。

上昇トレンドの天井で現れるハンマーは「首吊り線」と呼ばれる。

足長同時線

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.159

足長同時線は、始値と終値がほとんど同じで、長い上ひげ・下ヒゲがあるためボラティリティが高く、優柔不断性を表します。

したがって、どちらかにモーメントが動き出せば、いっきに雪崩のように動く可能性があります。

しかし、ボラティリティが高いのに出来高が少ない時は、インサイダーが市場操作している可能性があります。

ストッピングボリューム

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.167

ストッピングボリュームは、インサイダーによって下落スピードにブレーキがかけられた時の値動きで、出来高を徐々に増やしながら実体が徐々に小さくなります。

下ヒゲの長い足から最後はハンマー足になり、上方に反転する可能性もあります。

トッッピングアウトボリューム

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.169

トッピングアウトボリュームは、インサイダーによって上昇スピードにブレーキがかけられた時の値動きで、出来高を徐々に増やしながら実体が徐々に小さくなります。

上ヒゲの長い足から最後は流れ星になり、下方に反転する可能性もあります。

第7章 支持線と抵抗線

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.187

本章では、支持線・抵抗線での保ち合い・ブレイクアウトが本物かどうか見極める方が記載されています。

VPAは値動きの「先行要素」を重視し、支持線・抵抗線は値動きの「遅行要素」を重視します。

支持線・抵抗線をブレイクアウトするには出来高が必要であり、出来高を伴わずブレイクアウトした場合、インサイダーによる典型的な罠である「ダマシ(フェイクアウト」だと考えて良い。

第8章 ダイナミックトレンドとトレンドライン

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.207

本章では、従来のトレンドラインの引き方は、トレンドラインが引けたときにはもう無意味になっているため、VPAを組み合わせたトレンドライン=ダイナミンクトレンドラインの描き方を記載しています。

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp.205

「ピボット」を活用することでトレンドが終わったときではなくて、始まったときに仕掛けることができ、反転の目印になります。

実際のトレードではピボットが形成されない場合もありますが、それだけ市場に勢いがないことを示していることになり、1つの指標にもなります。

第9章 ボリューム・アット・プライス

引用:出来高・価格分析の完全ガイドp215

本章では、VPA(出来高・価格分析)に併せて、VAP(ボリューム・アット・プライス:価格別出来高)を用いる方法が記載されています。

VAPは、それぞれの価格水準で買い・売りの出来高の累計をヒストグラムにしたものです。

VPAを強化するだけでなく、支持線・抵抗線を可視化することができ、「強さ」も出来高から読み取ることができます。

第10章 VPAの実例

本章ではさまざまな市場(株・通貨・先物・コモディティー)におけるVPA(出来高・価格分析)の「実例」が詳しく記載されています。

時間軸も様々で、13のチャートを用いて、細く説明されています。

第11章 すべてを1つにまとめよう

本章では、数枚のチャートとともに、今までの内容をすべて踏まえたおさらいが記載されています。

出来高・ローソク足・トレンドラインをどう駆使していくのが詳細にまとめられています。

教科書どうりに進んでいかない難しさ

さらに、これまで16年にわたってうまくいってきた最もパワフルな保ち合いパターンのいくつかを紹介する。これを出来高と組み合わせることで、明確なトレード機会が提供される。ただし、そのためには忍耐力が必要だ。

第12章 出来高と価格――次世代に向けて

本章では、VPA(出来高・価格分析)の最新動向と将来的な展望について紹介されています。

エクイボリューム・ローソクボリュームチャート・デルタボリュームなどが記載されています。

『出来高・価格分析の完全ガイド』を読んで今後勉強すべきこと

『出来高・価格分析の完全ガイド』の中で、著者が伝説のトレーダーであるリバモアの自伝的物語である『欲望と幻想の市場』を読むことが勧められたことが記載されています。

著者の核となる本で、書内にたくさん引用され出てきます。

著者が読んだ本は読んでみたいと思いますので、読んでみたいと思います。

また、本書の実践編である『出来高・価格分析の実践チャート入門』も出版されていますので、実践的な勉強も進めていきたいと思いますので、読んでみたいと思います。

まとめ

『出来高・価格分析の完全ガイド』を書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介させていただきました。

投資をしていくためには、まだまだトレーニングが必要ではありますが、少しずつ実践していこうと思います。

より優れた投資家になるために、色々な本を読んでみたいと思います。