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『ゾーン 最終章』を読んだ感想・勉強になった内容をまとめてみた!

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投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。

『ゾーン 最終章』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りにくいため、インプットした知識を整理して、

  • 「読んで勉強になったこと」
  • 「理解が及ばず、さらに勉強をしなくてはいけないこと」

を感じたままに書き留めています。

とても勉強になりましたので、書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介いたします。

目次

『ゾーン 最終章』とは?

読みやすさ
専門性
役立ち度
  • 著者マーク・ダグラス (著)、ポーラ・T・ウエッブ (著)、長尾慎太郎(監修)、山口雅裕(訳)
  • 出版社:パンローリング株式会社
  • 発売日:2017/8/5
  • ページ数:388ページ

【目次】

  • 第1部
    ・第1章 着実な成果を上げるためにはプロのように考える必要がある
    ・第2章 トレードに影響する複雑な心理
    ・第3章 相場分析は着実な成果を上げるカギではない
    ・第4章 値動きの仕組み――結局は注文の流れ次第
  • 第2部・第5章 トレードの仕組み
    ・第6章 売買注文の片寄りを生むさまざまな市場参加者
    ・第7章 売買注文の流れからテクニカル分析を見る
    ・第8章 テクニカル分析に固有の限界
    ・第9章 「分析に対する幻想」を理解する
    ・第10章 確実に損失を避けて勝つために分析に頼っても行き詰まる理由
  • 第3部
    ・第11章 トレードの世界では考え方が主要なスキル
    ・第12章 着実に成果を上げるための精神的な基礎
    ・第13章 スロットマシンプレーヤーの視点
    ・第14章 分析に基づいて値動きに賭けるトレーダーはギャンブルをしているのか
    ・第15章 復習
  • 第4部・第16章 確率に基づく考え方を身につける
    ・第17章 メカニカルトレード
    ・第18章 裁量トレード
    ・第19章 直感的トレード
    ・第20章 トレード日誌を付けることの重要性 ポーラ・T・ウエッブ

『ゾーン 最終章』は、金融市場についての科学的で正しいモノの見方・考え方(世界観)をとらえる「メンタルモデル」を身につけることができる1冊です。

故マーク・ダグラスが書き残した原稿を妻であるポーラ・ウエッブが電子出版した“The Complete Trader”の邦訳です。

マーク・ダグラス氏は、『ゾーン 最終章』の前作として、『規律とトレーダー 相場心理分析入門』・『ゾーン「勝つ」相場心理学入門』を出版しています。

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『ゾーン 最終章』を読んで勉強になったこと

『ゾーン 最終章』は、トレード心理学・トレードの本質について理解することができます。

自分の反対側にもトレードをしている生身の人間であり、マーケットは世界中でトレードをしているすべての人の純粋なエネルギーです。

本書を読めば、着実に利益を増やしていくために何をすべきか、どういう考え方をすべきか分かります。

本書の重要だと思ったところを、章ごとにまとめます。

第1章 着実な成果を上げるためにはプロのように考える必要がある

プロと同じようにトレードをするというのは、極端なドローダウンがなく資産曲線が安定した右肩上がりであることです。

一般論で言えば、トレードで着実に利益を積み上げていく人が極めて少ない理由は、「勝ちトレードでの平均利益よりも負けトレードでの平均損失をずっと小さくしておく」ということの実際の意味を把握できていないからです。

プロのようなトレードができないのは、トレードの成功法について私たちが持つ思い込みです。

第2章 トレードに影響する複雑な心理

トレードで勝つのは簡単だと知ると、私たちは知らぬ間にトレードを楽なお金儲けの中で最も難しいものにし、欲求不満に陥って最後には失敗に至る道を突き進み始めてしまいます。

たとえ、相場分析で勝つ機会を特定できても、そのこと自体は資産曲線を着実な右肩上がりにする保証にはなりません。

第3章 相場分析は着実な成果を上げるカギではない

分析をしたからといって、「次に何が起きるか分かる」という考え方や信念が非常に危険である理由は大きく3つに分類されます。

  1. トレードがうまくいっていないと気付き認めるのが非常に難しい
  2. 勝っている時に利食いに最も適した価格や時間に気づくことが非常に難しい
  3. テクニカル指標に基づくトレードシステムを誤りなく利用するのは非常に難しい

分析をすれば損失のリスクが取り除けるという「分析に対する錯覚」をし、損をするリスクが常に存在することを忘れます。

そのため、自分の分析を行動原則の核にした瞬間、トレードにおける最悪のシナリオ「茫然自失」を経験する道を知らないうちに選ぶことになります。

第4章 値動きの仕組み――結局は注文の流れ次第

プロトレーダーの視点から相場を捉えるために必要なほとんどすべての核心を成す考えは、売買注文の流れに応じて価格がどう動くかを理解するところから生じます。

スペキュレーターとヘッジャーで異なるトレードの目的があります。

スペキュレーター(トレーダー)は、値動きによって生じる機会から利益を得るために売買注文を出します。

ヘッジャー(コマーシャーズ・機関投資家)は、価格変動による損失のリスクを減らすか取り除くために、上場商品のポジションを取る必要があり、資産価値を守ったり利益を安定させるために売買注文を出します。

ヘッジは経済の健全性を維持するために重要な役割を果たし、どの市場においても売買注文の流れで最も大きな比重を占め、値動きの方向に最も大きな影響を及ぼします。

第5章 トレードの仕組み

トレードが成立するためには、売り手・買い手の双方の取引相手になる気があるトレーダーがいない限り、注文は約定しません。

そのため、注文数が多い方の需要が満たされるように価格が動きます。

買い注文数と売り注文数の比率に不均衡が生じ、価格が一方的に大きく動くことになる可能性が高まる状況が2つあります。

  • 圧倒的多数が全く同じことをしたくなるニュースが流れたとき
  • 大口注文が特に成行で市場に大量に入ったとき

十分な売買相手がいないと、突っ走る貨物列車のような動きになるため、スキャルパーは「儲かる列車にただ乗りする」だけでいいのです。

第6章 売買注文の片寄りを生むさまざまな市場参加者

トレードをしようと決めた後、利益をもたらす注文の流れの片寄りは誰が作り出すのか考えなければなりません。

それはスペキュレーターかもしれないしヘッジャーかもしれません。

しかし、自分がポジションを取った瞬間・それ以降に、注文がどれくらい入ってくるかを知る方法はありません。

第7章 売買注文の流れからテクニカル分析を見る

買い注文・売り注文の流れそのものは無秩序です。

集団によって生み出されていく値動きの時間の経過ごとにチャート上に表していくことは、注文の無秩序な流れを整理する効果があり、そこに埋もれているかもしれない行動パターンの特定をしようと試みることはできます。

テクニカル分析のこの確率的な性質は、多くの人にとって非常に克服し難い問題をもたらします。

第8章 テクニカル分析に固有の限界

チャートパターンや指標の性質に関連する心理には非常に厄介な特徴があります。

  1. 一連のトレード全体としての信頼度であり、個々のトレードごとの予測の信頼性は高くない
  2. 一連のトレードでの勝率を示すことはできますが、個々のトレードにおいては勝てる確率を示すことができない
  3. パターンや方程式はなぜ勝っているか、負けているのか伝えてくれない
  4. 値動き方向を正しく予測して勝ったからといって、その予測をしてトレードをしようと決める前提に使った分析が正しかったことにはならない

第9章 「分析に対する幻想」を理解する

「分析に対する幻想」とは、適切な分析をすれば他のトレーダーの売買注文が値動き方向に及ぼす影響度を正確に予想して、損失リスクを実際に取り除いて確実に勝てるという信念です。

どんなに合理的な分析に基づいて予測をしても、損失リスクを取り除いて確実に勝ことは100%不可能です。

損をするリスクは常にあると思っているトレーダーは、必ず最初に許容できるリスクを決めてから仕掛けます。

第10章 確実に損失を避けて勝つために分析に頼っても行き詰まる理由

「分析をしたので、自分は正しい」という考えを持ちつつ動くことのマイナス面は以下の通りです。

  • ドローダウン(資産の最大下落)が破滅的なほど大きくなりやすい:逆行し続けたら苦痛を我慢するほど損失が拡大する
  • 分析に幻想を抱きながらトレードをすると、リスクを認識しないというトレードの典型的な誤りを犯しているときでも、それに気づかない:確率という考えでトレードができない
  • 個々のトレードで正しくあろうとして分析をしていれば、間違いなく分析の堂々巡りに陥る:間違った時に苦痛を避けたい欲求、値動き方向の全ての予測が正しくなければならないなどの思い込みによる

第11章 トレードの世界では考え方が主要なスキル

私たちが対応しなければならないものは、絶えず変動するマーケット情報です。

情報にうまく対応して着実に収益を上げていくために必要な過程とスキルは、精神的か心理的なものです。

力を常にほぼ100%か、それ以上にさえ発揮できる方法として

  • 「どういう精神状態であるべきか」を知ることに熱心である
  • 「信念・明確な意図・レジリエンス」において勝者の考え方をする

が挙げられます。

第12章 着実に成果を上げるための精神的な基礎

着実な成果を生み出すために必要なスキルを大きく3つにまとめられています。

  • 客観的な認識:恐れや妄信や幻想に影響されない見方でマーケット情報を捉える
  • シグナルの確実な執行:確率の法則に任せられるようになる
  • 冷静な資産の積み重ね:精神状態を調べる方法を身につけ、どういう時に影響されやすいかを判断する枠組みを作る

第13章 スロットマシンプレーヤーの視点

スロットマシーンの特徴については、純粋にギャンブルであり、毎回の結果がランダムです。

不確実でコントロールすることができないので、負けた時の最も一般的な反応は「とにかく、もう一度やってみよう。次は勝つかもしれないから」という「マイナスの感情から自由」です。

プレーを終えて財布の中のお金が少なくなった後でさえ、長くプレーをして楽しむためにお金を払ったと思っているだけで、苦痛や嫌な記憶もなく何時間も続けてスロットマシーンでプレーできます。

これはスロットマシーンだけではなく、トレードにも当てはめなければなりません。

第14章 分析に基づいて値動きに賭けるトレーダーはギャンブルをしているのか

勝率が高く、リスクリワードレシオが1以上の分析方法であれば、着実に収入を積み重ねていくために次に何が起きるのかを知る必要はないということです。

第15章 復習

「私はギャンブルをしている」という信念を採用する利点は以下の通りです。

  • 正しいか間違っているかという観点からではなく、確率の観点から予測を捉えることが可能になる
  • トレードがうまくいかなくても、それを負けだと意味する観点で捉えることはない
  • 分析から導いた予測と相場の動きが異なっても、責任を負うことはない
  • 仕掛けや手仕舞いをする「正しい」理由を見つける必要があるという観点からトレードを見ないようになる

第16章 確率に基づく考え方を身につける

「勝てないリスク・勝つかどうかを知るのにかかるコスト」について受け入れるということは、どんな結果が出てもそれを認めるか、大丈夫ということを意味します。

以下の重要なポイントを頭に入れておけば、訓練することができます。

  1. シグナルを執行する意図と、それとは異なることを支持する考えや感情とがぶつかりあうたびに、相反する考えや感情の源を打ち壊す機会が得られる
  2. 対立の大本にある信念を特定して、それがあることを知っていればよい。
  3. 対立する信念からエネルギーを奪うためには、トレードのやり方を変えたいと心から願っている
  4. 自分のエッジが要求すること以外に何かをしようと思いもしないで執行することができれば、確率に基づく考え方ができるようになる
  5. 確率に基づく考え方を完全に身につけるためにかかる時間は、自分の意図の明確さと変わりたいと願うエネルギーの強さに応じて決まる。

第17章 メカニカルトレード

発達段階の最初の思考方法は、トレードを機械的に行うメカニカル手法です。

メカニカル手法でトレードする目的は次の通りです。

  • 何が中術に機能するかを判断するために、変数を一定に制限して分析をする
  • 相場の読み方を身につけるために、捉え方の基本的枠組みを作る
  • 着実な成果を生み出すために必要な心理的スキルを身につける

第18章 裁量トレード

メカニカルトレードの次の思考方法は、主観に基づく裁量トレードです。

相場の動きを見て、それに基づいて何をするべきかすべきでないかについて考えを変えても良い柔軟性を持ちます。

着実な成果を生み出せるかどうかは自分の精神状態にかかってきます。

そのためには、自分の精神状態を観察する方法を学ぶ必要があります。

パフォーマンスにマイナスの影響を及ぼす心理的要素は以下の通りです。

  • 悩みが多い生活環境
  • 自分の価値を自ら否定する信念
  • 客観的に見る力を妨げる個人的な問題
  • 浮かれ気分

国際大会の決勝戦に出場するアスリートの考え方を身につけていなれば、トレード計画を作りそれに従ってトレードをするしかありません。

第19章 直感的トレード

発展段階の最終段階になる思考方法は、直感・予感という合理的・論理的・分析的な思考過程を超えたところでわかる感覚に基づいた直感的トレードです。

トレードの結果に執着しなくなり、客観的で落ち着いた精神状態で動くことがうまくなるにつれて、市場の集合的な意識と完全に同期・同調していると気づく瞬間があります。

これらの直感・予感という形で表れる認知感覚は、創造力により導かれます。

第20章 トレード日誌を付けることの重要性 ポーラ・T・ウエッブ

トレード日誌を付けることで、自分自身についての過去のデータが残り、トレードの最中に何を考えて相場にどういう反応をしていたか分かります。

トレード日誌を繰り返して読めば、自分自身や相場に関して妨げになる考えのパターンや、それが原因で行動が妨げられて利益が出ないトレードにつながるパターンが見つかります。

そのパターンを改善することで、良いトレードができるようになります。

『ゾーン 最終章』を読んで今後勉強すべきこと

取引におけるメンタル面の強化について、もっと勉強するべきだと『ゾーン 最終章』を読んで思いました。

そこで、マーク・ダグラス氏が出版した、『ゾーン 最終章』の前作である『規律とトレーダー 相場心理分析入門』・『ゾーン「勝つ」相場心理学入門』を読んでみたいと思います。

『ゾーン「勝つ」相場心理学入門』を読んだ感想・勉強になった内容をまとめてみた!投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。 『ゾーン「勝つ」相場心理学入門』を読んでいるだけでは記憶になかなか残...

『ザ・トレーディング』を読んでみたいと思います。

『ザ・トレーディング』を読んだ感想・勉強になった内容をまとめてみた!投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。 『ザ・トレーディング』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りにくいた...

まとめ

『ゾーン 最終章』を書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介させていただきました。

投資をしていくためには、まだまだトレーニングが必要ではありますが、少しずつ実践していこうと思います。

より優れた投資家になるために、色々な本を読んでみたいと思います。