投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。
『仕手株でしっかり儲ける投資術』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りにくいため、インプットした知識を整理して、
- 「読んで勉強になったこと」
- 「理解が及ばず、さらに勉強をしなくてはいけないこと」
を感じたままに書き留めています。
とても勉強になりましたので、書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介いたします。
目次
『仕手株で儲ける投資術』とは?
| 読みやすさ | |
|---|---|
| 専門性 | |
| 役立ち度 |
- 著者:中原 圭介 (著)
- 出版社:日本実業出版社
- 発売日:第13刷版 (2005/9/15)
- ページ数:200ページ
【目次】
- 1章 儲ける投資家になるための発想―損する投資家とどこがどう違うのか
- 2章 仕手筋を理解しよう―どんな手口で相場を演出するのか
- 3章 仕手株投資の心構え―通常の株式投資との違いを芯から理解せよ
- 4章 仕手株の見分け方―実例から読み取る株価と出来高のあやしい動き
- 5章 実践的「買い」のノウハウ―仕手株の買いタイミングを見極める
- 6章 実践的「売り」のノウハウ―仕手株の売りタイミングを見極める
- 7章 仕手株投資のタブー―立ち直れないような損失を負わないために
- 8章 仕手株投資の実践売買―私が実行した2銘柄の買いから売りまで
『仕手株でしっかり儲ける投資術』は、仕手株投資の売買タイミングのつかみ方などオリジナル・ルールを学ぶことができます。
仕手株は、リスクが高いため「個人投資家は近寄るな」とあらゆる株の教科書に書かれていますが、ルールを守って冷静に取り組めば、その値動きの激しさを儲けにつなげることができます。
著者の中原圭介氏は、ファイナンシャル・プランナー・エコノミスト・経営コンサルタントなどの顔を持ち、金融コンサルティング会社「アセットベストパートナーズ株式会社」のディレクターとして活動しています。
他の著書に「株式市場 強者の論理」・「中原圭介の資産運用塾」・「日本より世界を見よ!株式投資再入門」・「株の勝ち方はすべて外国人投資家が教えてくれる」があります。
『仕手株でしっかりと儲ける投資術』を読んで勉強になったこと

『仕手株でしっかり儲ける投資術』は、著者の中原圭介氏がして株投資を用いて、3年で100万円を7000万円にした超実践的手法がまとめられています。
仕手株でもしっかりとルールを守れば、激しい値動きから利益を得ることができることが示されています。
本書の重要だと思った箇所を、章ごとにまとめてみます。
1章 儲ける投資家になるための発想―損する投資家とどこがどう違うのか
どんな投資手段でも勝ち組と負け組では、考え方や行動の傾向に大きな違いがあります。
- そこで、勝ち組投資家の特徴をまとめられています。
- 多数派と逆の行動を取る
- 機械的に(冷静に)行動できる
- 失敗を素直に認めて軌道修正できる
- 迅速に損切りができる
- 短期投資を心がけている
- ボラティリティ(価格変動率)の高い銘柄に日々注意する
- 一部の売買で利益の大半を稼ぎ出す
- 「株価は不合理な動きをする」ことを理解している
この考え方のもと、高パフォーマンスを狙うには仕手株の短期投資が1番だと著者は説明します。
2章 仕手筋を理解しよう―どんな手口で相場を演出するのか
仕手株は短期間で大きな値動きがある分、大きな儲けが期待できる一方で大きな痛手を負うこともあり得ます。
負けを最小限にし、儲けのチャンスをつかむためには、仕手筋が何を考えどう行動するのかを理解する必要があります。
仕手筋とは「巨大な資金を投じて株価を釣り上げるグループ」を指し、安いところで株を買い集めて高いところでその株を売り抜けることで莫大な利益を上げています。
資産家・法人・仕手戦の専門グループ・ファンド・投資顧問・外国人投資家などが仕手筋になることがあります。
【仕手筋の手口】
- 銘柄を決定する
- 株を少しずつ買い集める
- 株が予定通り集まる
- 買い上がり株を急騰させる
- 情報操作で市場関係者や個人投資家の買いを煽る
- 大量の個人買いが入ってきたところで売り抜ける
②株を少しずつ買い集める
株集めには、「時間をかけて集めるケース」「一気に集めるケース」の2つがあります。
「時間をかけて集めるケース」では、厚い板を出してボックス圏を形成させて、底値で株集めをします。
「一気に集めるケース」は、大量買いで値上がり率上位にいきなり顔を出す銘柄に、個人投資家の提灯買いが入り、一気に買い上がりを起こすことができます。
④買い上がり
仕手筋による株集めが終了すると、浮動株が少なくなっているため、株価操作をしやすい状態になります。
仕手筋の買い上がりを「玉を転がす」と言い、次の手順で行われます。
- 保有株の売り指値を高いところに並べて出す
- 出した売り指値を自らの資産で買いにくい
- 買った新たな保有株を、再び高いところに並べて出す
- 出した売り指値を利食いも含めて買い上がる
- これを繰り返す
資産を回転させ株価を暴騰させることができます。
これの逆回転を起こし、支配株を増やすために株価をあえて落とす「振るい落とし」も実行されることもあります。
⑤情報操作
仕手株を急騰させる段階で支配している株を売り抜けるため、自分たちがある銘柄を買い上がっているという情報を意図的に外に漏らします。
以下を用いて情報操作を行います。
- 投資顧問業者
- 証券外務員
- インターネットの掲示板
- マスコミ
⑥売り抜け
買い上がりにより、取り組み(信用取組倍率)に厚みが出てきます。
信用取引の買い残・売り残が拮抗していたり、売り残の方が多かったりと、仕手筋が売り出しても株価が下がらないようになります・
厚い買い板を出して、個人投資家同士が高値を買い上がる状況になると、仕手筋が売りをぶつけます。
仕手筋の売りによって株価が下がっても、情報操作などで個人投資家が押し目買いをしてくれます。
3章 仕手株投資の心構え―通常の株式投資との違いを芯から理解せよ
仕手株投資では、通常のテクニカル分析はほとんど役に立ちません。
その中でも信用できるテクニカル指標として、仕手株が動き始めたばかりの局面と天井を打った局面でのローソク足チャートと出来高です。
これらの局面では、出来高が前日と比べて急増し、大陽線を形成します。
しかし、非常に値動きが荒いので、リスク管理をしっかりしなければなりません。
仕手株投資に当たって必要なリスク管理の心構えは次の3点になります。
- 決して高値で飛び付かない:動き出して1.3倍以上では買わない
- 初動で乗る:動き出して1.3倍以内で買う
- 損切りができる:パーセンテージと金額ベースの二重基準を設ける
4章 仕手株の見分け方―実例から読み取る株価と出来高のあやしい動き
仕手株投資に必要なのは、いち早く怪しい動きに気がつき、大胆に買い出動することです。
著者が仕手株と判断しているケースは以下の3つです。
- 上がる材料が見当たらないのに、少しずつ株価上昇・少しずつ出来高増加
- 買い手が玉集めの買い方をしている
- 値上がり率上位に突然顔を出す
仕手筋も限られた資金量で株価を吊り上げてくるので、狙われる銘柄は動かしやすい小型株・中型株になります。
- 発行株数が少ないこと:80000千株より少ないこと、50000千株以下が望ましい
- 浮動株が50%以下であること:20%台後半〜40%台前半が望ましい
- 資本金が少ないこと:100億円以下であること、50億円以下が望ましい
- 貸借銘柄であること
- 株価100〜300円台の銘柄であること
5章 実践的「買い」のノウハウ―仕手株の買いタイミングを見極める
仕手株投資のリスクを軽減するためには、買いタイミングが重要です。
買う前に重要になるのは、大型優良株が買われていないような相場全体の地合いがボックス圏であるときか確認します。
仕手株と思われる動きを発見したら、初動の内に素早く打診買いすることが基本です。
大幅高した次の日の押しを狙うのが効果的ですが、実際に押しを与えずに上昇してしまうこともあるので、打診買いを積極的に入れる必要があります。
また、支配株を確保するために提灯買いをした投資家への振るい落としが起きて、10%ほど下落した押し目を買う方法もあります。
買いづらい板に対しても買いで向かって、初動を掴みにいくことを徹底します。
6章 実践的「売り」のノウハウ―仕手株の売りタイミングを見極める
値動きのダイナミックな仕手株投資では、売るタイミングも重要になります。
仕手筋から具体的な情報が出た場合、売る準備をします。
情報が取り上げられると、個人投資家等の買いが集中する傾向にあり、仕手筋の売り抜けが始まります。
銘柄の情報が出ると3日以内が勝負のタイミングの合図になり、目標株価などの情報などの具体的な情報が出た場合は、すぐに売るタイミングと言えます。
天井圏のチャートの形・出来高急増などの天井サインを見逃さず利確をします。
しかし、高値で実際売るのは難しいので、「頭と尻尾はくれてやれ」の感覚で欲張るのを防ぎましょう。
7章 仕手株投資のタブー―立ち直れないような損失を負わないために
仕手株投資で絶対にやってはいけないことが記載されています。
- ナンピン買いはやってはいけない
- 派手に上がったものを追いかけてはいけない
- 2回目の参戦はしてはいけない
- 空売りはやってはいけない
- 大勝ちした後に調子に乗ってはいけない
- 売った後にストップ高しても気にしない
- 目いっぱいを相場で張ってはいけない
『仕手株でしっかりと儲ける投資術』を読んで今後勉強すべきこと

『仕手株でしっかり儲ける投資術』で仕手株投資について知ることができました。
仕手株投資に関わらず、初動・天井圏でのチャート分析・出来高分析は必須のスキルになってきます。
そのため、これらの分析に関する書籍を読み、より知識をつけたいと思います。
まず、「VPA=Volume Price Analysis=出来高・価格分析」について記載されている『出来高・価格分析の完全ガイド』を読んでみます。
また、「価格を動かす正体が分かっているものに対して、その現象を利用し利益を上げようとする手法」であるイベントドリブン投資がわかる『イベントドリブントレード入門』を読んでみます。
まとめ
『仕手株でしっかり儲ける投資術』を書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介させていただきました。
投資をしていくためには、まだまだトレーニングが必要ではありますが、少しずつ実践していこうと思います。
より優れた投資家になるために、色々な本を読んでみたいと思います。








