妊娠期間中の運動には、多くのメリットがあり、安産につながりやすくなります。
妊婦さんにおすすめの運動として良いと言われているのは以下の通りです。
- マタニティヨガ
- マタニティビクス
- ウォーキング
- スイミング
これらについて、調べたことをまとめさせていただきます。
目次
妊娠中の運動の効果
妊娠中に積極的に運動を実施するには、以下の効果があるからです。
- 消費カロリーがアップ
- 体重コントロールがしやすい
- 出産に必要な筋力・体力が維持できる
- 血流が良くなって、便秘・腰痛・むくみの予防・改善
- 気分転換・ストレス発散
気分転換・ストレス発散
妊婦のコルチゾール値は妊娠25週頃から徐々に増 加し、妊娠後期には非妊時の2〜3倍に達すると言われている(Allolio et al., 1990)。
しかし、妊娠中の母体の過剰なコルチゾール分泌が早産や低出生体重児などのリスクを増加させることが多くの研究で示唆されています。
コルチゾールによる血管収縮作用で、子宮動脈を収縮させることで子宮胎盤血流が低下し、胎児への酸素・栄養の供給を妨げて発育を阻害する可能性が示唆されています。
よって、コルチゾールを低下させため、気分転換・ストレス発散としての運動が大事になります。
運動時の注意点
ただし気をつけるべきことは、胎盤が完成する妊娠16週以降に行うべきで、医師により安勢が指示されている場合は運動を控えましょう。
また、胎児とお母さんの心拍数・呼吸数がが連動していますので、心拍数が(220ー年齢)×0.7を超えない強度の軽い運動に留めましょう。
マタニティヨガ
マタニティヨガは、ゆったりとした動きで関節を柔軟にするので、出産に向けた身体づくりに適しています。
妊娠中のヨガの運動強度は 1.5 METS (Metabolic equivalents)であるといわれて おり、安静時の 1.5 倍のカロリー消費を必要とする低強度の運動であるため、 妊婦が無理なく行うことができます(Peters NA, & Schlaff RA. Examining the energy cost and intensity level of prenatal yoga. Int J Yoga. 9;77–80;2016.)。
独特の呼吸・ポーズには心を落ち着ける効果があります。
ヨガが妊娠高血圧・妊娠高血圧腎症の発生率を低下させる効果や早産・不等軽量児の発生率が低下させる効果を示しています。
また、子宮胎盤血流と胎児胎盤血流が良好になります。
専門指導員が指導してくれるジムなどもありますが、かかりつけの産婦人科医でマタニティヨガコースなどが無料または安価で実施していることがありますので、利用してみると良いでしょう。
妊娠13週以降から参加することができることが多いです。
また、YouTubeなどでマタニティヨガを配信している先生もいますので、参考にしてみると良いかもしれません。
マタニティビクス
マタニティビクスは、全身の持久力・骨盤や産道周辺の筋肉の強化・むくみ解消などを目的とした有酸素運動です。
マタニティヨガよりは認知度があまりありませんが、妊婦中にあまり機能しない心肺機能を活性化することができます。
産婦人科医ではあまりやっておらず、ジムなどで実施している場合があります。
また、YouTubeなどでマタニティビクス・マタニティエクササイズとして配信している先生もいますので、参考にしてみると良いかもしれません。
ウォーキング

自宅の周りを1回30分程度ウォーキングすると良いでしょう。
安全に十分配慮し、かかとの安定したスニーカーなどの靴で行い、段差・障害物を避けて、こまめに休憩・水分補給をとるようにしましょう。
お腹が出ているので腰に負担がかかるため、姿勢にも注意が必要です。
背筋を伸ばして、少し大きめの歩幅を意識して歩くように心がけましょう。
スイミング

スイミングを実施する大きな利点は3つあります。
- 水の抵抗により陸上より運動量が増
- 水の浮力により陸上より腰・関節への負担が減
- 水により陸上よりお腹の中の温度を上昇を抑制
これらの利点がとてもよく、妊娠5ヶ月から臨月まで実施することができます。
そのため、マタニティスイミングを実施することは大変好ましい運動方法として挙げられます。
しかし、看護師・助産師・専門インストラクターなどの協力・管理下のもとで実施しなければ危険であり、実施してくれるジム・スイミングスクールなどが少ない点に注意が必要です。
まとめ
妊婦さんにおすすめの運動として良いと言われている
- マタニティヨガ
- マタニティビクス
- ウォーキング
- スイミング
について、調べたことをまとめさせていただきました。
適度な負荷がある運動を定期的に実施することで、健康で安全なお産につながると思います。







