投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。
『FXトレーダーの大冒険』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りにくいため、インプットした知識を整理して、
- 「読んで勉強になったこと」
- 「理解が及ばず、さらに勉強をしなくてはいけないこと」
を感じたままに書き留めています。
とても勉強になりましたので、書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介いたします。
目次
『FXプロの定石』とは?
| 読みやすさ | |
|---|---|
| 専門性 | |
| 役立ち度 |
- 著者:
- 出版社:日本実業出版社
- 発売日:2013/2/28
- ページ数:212ページ
【目次】
- 序章 為替相場という独特の世界
- 第1章 エントリーのテクニック
- 第2章 エグジットのテクニック
- 第3章 ポジション操作のテクニック
- 第4章 プロは知っている相場で勝つための応用テクニック
- 第5章 これをやると負ける「トレードの禁じ手」
- 第6章 プロのメンタルトレーニング術
- 付録 川合美智子流「相場の心得」15か条
『FXプロの定石』では、外銀の為替部長など要職を歴任してきた著者が、自らが日常使っているスイングトレードのテクニックをわかりやすく体系的にまとめた本です。
エントリーの方法だけではなく、ポジション操作(利乗せとナンピン)を有効に使って損小利大を実現し、利益を残していくの考え方とノウハウを解説します。
繰り返し読んで身に付けることで為替トレードの技術が確実に一段上達する基本書の決定版です。
『FXプロの定石』を読んで勉強になったこと

『FXプロの定石』は、FXの基本事項をしっかり学ぶことができます。
自分主導ではなく、相場の波動に逆らわないで入らせてもらい、そこから利益をあげる方法の一例が紹介されています。
各章ごとに重要だと思った箇所をまとめてみます。
序章 為替相場という独特の世界
FXは投資ではなくトレードで、大半はスキャルピングのような短期トレードです。
為替レートには、株式投資のようなフェアバリューと呼ばれる「妥当値」は存在しません。
割高・割安という概念はないことから逆張りが通用しにくいため、「高くても買ってより高く売る」「安くても売ってより安く買い戻す」という順張りトレードをしてトレンドに乗っていくことを著者は勧めています。
また、株式投資のような通貨ポートフォリオ・塩漬け・ファンダメンタルズ分析などの戦略は大きなリスクになります。
第1章 エントリーのテクニック
エントリーで一番大切なのは、「チャンス(自分の形)を待つ」ことです。
そのためには、以下のテクニカル分析が大事になります。
- トレンドライン:日足の終値ベースで弾けるトレンドラインが重要
- ロウソク足:タクリ足・首吊り線・孕み線・抱き線・カブセ足・極線・三空・ダブルトップ(ボトム)・鍋底・団子天井など
- ボリンジャーバンド:収束からのエクスパンションに注目する
エントリーで注意すべき点は、損切りポイントまで耐えることができるかが重要です。
第2章 エグジットのテクニック
利食い・損切りのエグジットについて、図表でまとめられています。
| 利食いのコツ | 中長期の方向に順張り | 欲張ってOK |
| 中長期の方向に逆張り | 素早く | |
| 市場の予想外の指標で利が乗ったとき | 欲張ってOK | |
| 市場の予想通りの指標で利が乗ったとき | 素早く | |
| 損切りのコツ | 中長期の方向に順張り | 深めでOK |
| 中長期の方向に逆張り | 浅めで素早く | |
| 市場の予想外の指標で利が乗ったとき | ドテンもあり | |
| 市場の予想通りの指標で利が乗ったとき | リバンドを待って対応する |
自分の損益に利食い・損切りラインを設定することは意味がありません。
純粋にチャートを判断材料にして、「トレンドの転換点・チャートの節目」がポイントになります。
第3章 ポジション操作のテクニック
エントリーとエグジットを繰り返すだけでは、利益を上げることができず、「損小利大」が不可欠です。
そのためには、「利乗せ・ナンピン」という技術が大事になります。
「利乗せ」するには、ポイントは5つあります。
- エントリーが正しいと思ったらすぐに利乗せを考えること
- 利益が乗り始めたらポジションを最初の金額の4〜5倍くらいまで段階的に増やすこと。増やし方は、チャートポイントを抜けたところで段階的に増やすこと
- 利乗せするために取ってポジションの逆指値は前日足の安値あるいは高値を若干外れたところに置き、これが付いたら、一旦全てのポジションを手仕舞うこと。この場合は翌朝まで様子見。この時点でもトレンドが変わっていない場合は、最初のエントリー時と同じポジション操作を初めから繰り返すこと。
- エントリーしたポジションに含み損が出た場合は、損切りの手前でナンピンすること。損切りがついたらすべてのポジションを決済すること。
- 中長期のトレンドに逆らう場合は、原則として利乗せはしない。損切り近くのナンピンもやらない。ナンピンを試す場合でも小さいポジションで行うこと。
利乗せは高値でポジションを増やしていくので、含み益が含み損に一気に変化する怖い一面もあるので、トレンドの転換点の見極めが重要になります。
「ナンピン」するには、ポイントは4つあります。
- ナンピンするのは1回限り、上限でも最初のトレードで持ったポジションと同数分だけにすること。
- 損切りポイントのギリギリのところまで引き付けてナンピンすること。
- ナンピンしたポジションを決算する場合は、基本的にそれまでの損失分がチャラに近づいたところで諦めること。あるいはナンピンしたポジションも損切りになる覚悟をすること。
- ナンピンしてもアゲインストの状態が続き、当初の損切りポイントに達してしまった場合は、すべてのポジションを損切りすること。
ナンピンはリスクが高いので、値ごろ感でやるべきではなく、損切りが重要になります。
第4章 プロは知っている相場で勝つための応用テクニック
流動性の低い通貨には「信用できるトレンド」が発生しづらいので、ドル円・ユーロ円・ユーロドルなどの「メジャー通貨」が勧められています。
ポジションの偏り具合を見るには、IMMの投機勘定をインターネットでチェックしておくと良いです。
外国為替市場は各国の市場をリレーしながら24時間動いています。
それぞれの国の市場ごとに参加者の数・質が異なることから、市場ごとに特徴が出てきます。
シドニー市場はニューヨーク市場が終了すると同時にスタートしますが、同時間帯に他の取引市場空いていないので、取引量が少なく値動きが激しくなるので、ダマシ的な動きが増えます。
著者は、シドニー市場が空いているオセアニア時間では、「シドニー逆張りトレード」を勧めています。
ロンドン市場は、大きなポジション調整の動きが出てくるため、東京時間とは逆方向の取引が始まるケースが多いです。
著者は、「ロンドン市場の方向性にしたがってポジションを持つ」を勧めています。
他にも、窓埋め、揉み合いは一度試される、2円のリバースしたらその動きはしばらく続く、などのテクニックが記載されています。
第5章 これをやると負ける「トレードの禁じ手」
材料はほとんどは後付けであり、相場は材料とは全く関係なく動きます。
材料に惑わされずに大きなトレンドに乗るために、禁じ手が紹介されています。
- 乗り遅れたトレンドに飛び乗ること
- 途中で投資スタイルを変えること
- 多数派につくこと
- 両建てをすること
第6章 プロのメンタルトレーニング術
FXはマネーゲームとして、醒めた感覚を持っていないと、トレードを続けていくことはできません。
「勝って当然・負けても当然」というスタンスが大事です。
本間宗久翁の「三位伝」の教えが記載されています。
- 機に待つに即ち「仁」:チャンスが来るまでじっと待つこと
- 機に乗じるに即ち「勇」:チャンスが到来した流れに乗って果敢に攻めること
- 機に転ずるに即ち「智」:柔軟に対応して考えや気持ちを切り替えること
付録 川合美智子流「相場の心得」15か条
- 第一条 上がると思ったら買い、下がると思ったら売る
- 第二条 愚者は雷同する
- 第三条 相場は恐怖と欲望のゲームである
- 第四条 買値まで戻って来るような相場は、99%さらに値上がりする
- 第五条 皆が儲かる相場はどこかがおかしい
- 第六条 相場は相手を追い込むように動く
- 第七条 すべての戦闘に勝とうと思ってはいけない
- 第八条 ナンピンは禁物
- 第九条 複雑に考えず、単純思考でいかなければならない
- 第十条 少数派に身を置け
- 第十一条 材料は相場とほとんど関係ない
- 第十二条 皆が絶対だと思っているときは危ない
- 第十三条 あのときやっていたらは禁句
- 第十四条 モメンタムが大事
- 第十五条 重要な意思決定は夜やってはならない
『FXプロの定石』を読んで今後勉強すべきこと

『FXプロの定石』を読んで、もっとFXについて勉強しなくてはと思いました。
FXのファンダメンタル分析の基礎固めとして『ずっと稼げるロンドンFX』をおすすめされたので読んでみます。
また、心理分析・リスク管理を学ぶことができる『ザ・トレーディング』を読んでみます。
まとめ
『FXプロの定石』を書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介させていただきました。
投資をしていくためには、まだまだトレーニングが必要ではありますが、少しずつ実践していこうと思います。
より優れた投資家になるために、色々な本を読んでみたいと思います。








