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『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』の感想・勉強になった内容をまとめ!

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投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。

『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りにくいため、インプットした知識を整理して、

  • 「読んで勉強になったこと」
  • 「理解が及ばず、さらに勉強をしなくてはいけないこと」

を感じたままに書き留めています。

とても勉強になりましたので、書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介いたします。

目次

『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』とは?

読みやすさ
専門性
役立ち度
  • 著者:ブレット・N・スティーンバーガー(著)・塩野未佳(翻訳)
  • 出版社:パンローリング社
  • 発売日:2010/7/16
  • ページ数:744ページ

【目次】

  • まえがき
  • 謝辞
  • はじめに
  • 第1章 自己改革ープロセスと実践
  • 第2章 ストレスと不快ストレスートレーダーの創造的なコーピング
  • 第3章 心の幸福ートレード体験を強化する
  • 第4章 自己改善策ーコーチングのプロセス
  • 第5章 昔のパターンを断ち切るーセルフコーチングのための精神力動的な枠組み
  • 第6章 心の地図を描き直すーセルフコーチングへの認知的アプローチ
  • 第7章 新たな行動パターンを学習するーセルフコーチングへの行動アプローチ
  • 第8章 ビジネスとしてのトレードのコーチング
  • 第9章 プロのトレーダーから学ぶーセルフコーチングに関する見解と参考資料
  • 第10章 エッジを探してーマーケットで過去のパターンを見つける
  • 最後に
  • 訳者あとがき

『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』は、自分のトレードのセルフコーチになることを目的とした1冊です。

トレードだけではなく、自分の人生のセルフコーチになることも視野に入れて、リスクと向き合いながらリターンを追求するときに直面する難問や不確実性や悩みや不安に対して、実用的な見識や手段をさまざなま角度から紹介されています。

著者のブレット・N・スティーンバーガー氏は、本書以前にも『トレーダーの精神分析』『精神科医が見た投資心理学』を出版しており、本書がコーチングのプロセスを中心にトレード心理三部作を完結させます。

『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』を読んで勉強になったこと

『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』は、744ページと豊富なページ数を使って、「自分で不安や迷いを解決するための101のレッスン」が記載されています。

各レッスンでは課題が示されており、その課題に向かって行動を起こすための具体的な練習問題が提案されている形式です。

従来の書籍とは異なり、じっと座って最初から最後まで通読するのではなく、そのときどきのトレードに最も適したレッスンやそのときに抱え込んでしまった悩みを目次から探し出して読むことができます。

第1章 自己改革ープロセスと実践

  • レッスン1   情動を利用してチェンジエージェントになる
  • レッスン2   社会的認知とセルフコートとの関係
  • レッスン3   自分の短所と仲良くする
  • レッスン4   環境を変え、自分自身を変える
  • レッスン5   焦点注意で感情を転換する
  • レッスン6   適切な鏡を見つける
  • レッスン7   焦点を変える
  • レッスン8   生活を変えるための脚本を書こう
  • レッスン9   自身をつけるにはどうすればよいか
  • レッスン10 自己改革を推し進め、長生きさせるための五つのポイント

第1章のレッスンでは、セルフコーチングをどのように行うのかまとめられています。

コーチング活動の根底にあるのが、自己改革であり、パターンを見極めてそれに基づいてどう行動するのかを変えようとすることが重要です。

自己改革の最大の脅威になるのは、自動操縦モードに入ってしまい、自分の置かれている状況を考えず、十分に意識もせずに行動することです。

目標は、利益目標ではなく、自分で改善したいと思っているトレードのプロセスにすることです。

自信がつくというのは、自分にとって重要な結果をコントロールできるという自己効力感を抱くことで、自分が最悪の状態に対応できるのだということを知っていることです。

否定的な思考・欲求不満は自分のパフォーマンスを妨げてしまうので、自分の心を動かすトリガーを知ることが大切です。

相場・自己に集中するために、トレード日記を以下のようにつけることを勧めています。

  • 自分の負けトレードの内容
  • その負けトレードから学べること
  • 学んだことを踏まえた翌日の改善策

第2章 ストレスと不快ストレスートレーダーの創造的なコーピング

  • レッスン11 ストレスを理解する
  • レッスン12 トレードの前提条件を見直すには
  • レッスン13 トレード上の意思決定を妨げる不快ストレスの原因とは
  • レッスン14 心の日誌をつける
  • レッスン15 焦りー金儲けに躍起になっているとき
  • レッスン16 いつでもやめる心算を
  • レッスン17 恐怖に襲われたらどうすべきか
  • レッスン18 成績に対する不安ー最も多いトレード上の問題
  • レッスン19 不向きな人
  • レッスン20 相場のボラティリティと感情のむら

コーチングの最大の課題は、予想できる通常のストレスがパフォーマンスを妨げる不快ストレスにならないようにすることです。

通常のストレスは心と体が動員されている状態で、ときにはパフォーマンスを高めることができます。

しかし、出来の悪さを変える能力がないと認識したとき、不快ストレスになります。

失敗してもそれに対応できることがわかっていれば、不快ストレスではなくなります。

軟調相場・レンジ相場にて、利益目標を掲げてしまうと、相場が脅威に映り、機会を作り出そうとする「焦り」が生じてしまいます。

相場をこうあるべきという考えに囚われているようなら、相場と闘っている可能性が高く、現実と理想とのギャップが、落胆になって現れます。

不快ストレスにならないように、常に規則を従い、規則を内在化して、自分でコントロールする方法が示されています。

  1. 自分にとって最も重要なトレード規則のリストを作ること
  2. トレードを始める前にルーティーンを作り、規則を見直すこと
  3. 日中に休憩時間を作り、自分が規則に従っているかどうかを見直すこと
  4. 引け後に規則のリストをレポートカードとして使用する

恐怖がトレードの友達になるのは、恐怖が本当の危険の出どころを示しているときで、緊張感が警告を発しています。

トレード日誌を心の日誌として活用し、自分がどのような行動をとっているのかを認識することを学ぶ手段です。

  • 1列目:マーケットの特定の状況
  • 2列目:その状況に対して、考えたこと・感じたこと・取った行動
  • 3列目:特定の認知パターン・感情パターン・行動パターンの結果

トレードを自分のニッチ内で、アドバンテージがあり、機会を最大に活かせる時を知ることが大事です。

第3章 心の幸福ートレード体験を強化する

  • レッスン21 快感を覚えることが大切
  • レッスン22 自分の幸せを築く
  • レッスン23 ゾーンに達する
  • レッスン24 精神的にトレードする
  • レッスン25 意図性と偉大性ー遊びを通して脳を鍛える
  • レッスン26 平穏な心を養う
  • レッスン27 レジリエンスを養う
  • レッスン28 一貫性と正しい行動
  • レッスン29 自信を最大限に深め、自分のトレードを続ける
  • レッスン30 コーピングーストレスを幸福に変える

ストレスが不快ストレスにならないように「コーピング(対処)」しなければいけません。

そのためには、ストレスと十分な幸福感とのバランスが取ることが必要です。

また、トレーダーの学習曲線を持続させるにも、幸せ・充足感が生み出す活力や楽観的な気持ちが大事です。

心の幸福に欠かせない2つの要素が喜びと満足感で、自分の潜在能力を発揮し、自分がなりたい自分になっているという感覚と密接につながっています。

幸福なトレーダーは、取引時間外でもトレードのプロセスに没頭し、そのプロセスに充実感を見出しています。

フロー状態と意図性を育むことの相互作用が加速的な学習曲線を作ります。

意図性、すなわち何のために闘っているのかというはっきりした感覚が自尊心を育みます。

自尊心は、自己を知り、自己の価値観・将来に対する先見の明をもち、忠実に従った行動の結果です。

心の幸福のもう1つの側面には心の平穏があり、心の中に注意をそらすような考えや感情がない状態です。

心の平穏により、微妙な気づきのようなものが表に出てくるようになり、複雑なパターン認識を直感として働かせることができます。

そのため、強いストレスに晒されていても機能を維持できる「レジリエンス」という能力を養わなければなりません。

レジリエンスを養うために、度重なる消耗に耐え、自分自身の体験から克服できることに気づくことです。

第4章 自己改善策ーコーチングのプロセス

  • レッスン31 トレード日誌をつけてセルフモニタリングをする
  • レッスン32 自分のパターンを認識する
  • レッスン33 パターンに関するコストと利益を測定する
  • レッスン34 効果的な目標を設定する
  • レッスン35 最良の状態を足掛かりにするーソリューションフォーカスを維持する
  • レッスン36 過去の問題パターンを断ち切る
  • レッスン37 規則に従って一貫性を保つ
  • レッスン38 逆戻りと繰り返し
  • レッスン39 自己改革に向けて安全な環境を作る
  • レッスン40 イメージ作業を利用して改革のプロセスを促進する

セルフコーチングで重要な「セルフモニタリング」では、トレード日誌を用いて、自分自身の思想・感情・行動パターンを常時追跡し、自己改革を導きます。

日誌は3列に分けて記載します。

  • 1列目:トレードサイズ・時刻などの仕掛けたトレード内容
  • 2列目:損益・時刻などの手仕舞ったトレード内容
  • 3列目:トレードに対する行動・感情の内容

これらの情報を蓄積し、最もうまくいったトレードと最悪のトレードを比較し、繰り返し発生している成功パターンを見つけなければなりません。

トレードのサイズ・タイミング・保有期間などに焦点を当てて、「感情・行動・認知・身体・トレードのパターン」を見出します。

トレードが与える喜びと達成感を味わえる最高の体験と、自分の日々の行動とを関連づける必要があります。

トレード日誌により、パターン認識の練習を体系化していれば、自然と自分の最良のトレードに絡むパターンから目標が定まります。

問題解決に焦点を合わせるために、「今日は何がうまくできただろうか。このトレードについてはどうだろうか。自分は正しいことをしていただろうか。」と自問すると良いです。

しかし、トレードの目標を毎日コロコロ変えていたのでは学習曲線は伸びないので、必要な改革に優先順位をつけ、最も効果が出るものを数週間取り組みます。

新たな行動パターンを習慣化するために、規則を内在化させ、逆戻りしないように繰り返し体験を積み重ねる練習を行う必要があります。

取引時間外での練習も重要で、ストレスの多いトレードシナリオを想像してどう対処するかを心の中で描写する「ストレス免疫訓練」の実施が勧められています。

第5章 昔のパターンを断ち切るーセルフコーチングのための精神力動的な枠組み

  • レッスン41 精神力動ー過去の関係の重さから逃れる
  • レッスン42 繰り返しのパターンを明確にする
  • レッスン43 自分の防衛の働きに立ち向かう
  • レッスン44 敵に打ち勝つー自分の問題と距離を置く
  • レッスン45 セルフコーチとの関係を最大限に活用する
  • レッスン46 良いトレード仲間を見つける
  • レッスン47 不快感に耐える
  • レッスン48 環状の転移を習得する
  • レッスン49 矛盾の力
  • レッスン50 ワークスルー

精神力動とは、衝動・動機・葛藤などの心の中の拮抗関係がどのように働いているかを考える理論です。

現在起きている問題は、過去の関係で生じた葛藤・パターンが再現されていると考えます。

最悪のトレードをしてしまうのは、自分のポジションではなく自分の心の動きをコントロールしているときです。

心の安定を守ろうとする働きは、過去の葛藤による痛みの感情から守ってくれるコーピングです。

しかし、自分の多くの問題は、自分の心の安定を守ることから生じるので改革が必要になります。

精神力動的な改革のプロセスは、次の順番で組み立てることができます。

  1. 「葛藤」と「一昔前の融通の効かないコーピング(対処)」が繰り返されるという問題パターンを意識化して明確にする
  2. その問題パターンの代償と結果を、トレード以外の生活などでの自分と関連づける
  3. 防衛には身体症状が伴うため、その問題パターンが何に対する「防衛」なのかを特定する
  4. 自分が回避してきたものと向き合うため、対人関係で「自分が口は知っていそうなこと」を確認して、他の人からのフィードバックや反応を見つける
  5. 様々な関係を通してこうした体験を繰り返し、自尊心と達成感を与えてくれる「建設的なコーピング」を新たに内在化する

これらのプロセスを実施すると、回避してきた感情はそれほど破壊的なものではないのだという認識に至ります。

今までにない力の強い心の動きを体験することで、改革を推し進めます。

第6章 心の地図を描き直すーセルフコーチングへの認知的アプローチ

  • レッスン51 心のスキーマ
  • レッスン52 感情から自分の考えを理解する
  • レッスン53 自分の最悪のトレードから学ぶ
  • レッスン54 日誌を利用して自分の思考を見直す
  • レッスン55 否定的思考のパターンを打ち破る
  • レッスン56 否定的思考のパターンの枠組みを変える
  • レッスン57 集中的なイメージ作業で思考パターンを変える
  • レッスン58 認知日誌で否定的思考のパターンに立ち向かう
  • レッスン59 認知実験で自分を変える
  • レッスン60 肯定的な思考を身につける

人はスキーマを通して様々な物事や他人とのやり取りを解釈し、可能であればそうしたスキーマに新たな物事を同化させ、必要であれば自分たちの理解を新たな物事に合わせて調節します。

スキーマは心の地図・フィルターのようなもので、周囲の世界に対応できるように我々の位置付けを正してくれるものです。

問題のパターンが大きくなるのは、世界に対する歪んだ反応を自ら強化しているときです。

問題になるスキーマは以下の通りです。

  • 公平性のスキーマ:これだけ時間を費やしているのだから、儲けられるはずだ
  • 大惨事のスキーマ:トレードでうまくいかないと大変なことになる
  • 安全性のスキーマ:僕は動けないよ。相場はあまりにも危険だ
  • 自己価値のスキーマ:僕は大失敗しているんだ。金儲けなんかできない
  • 拒絶のスキーマ:これで成功しなかったら、僕は大バカ者さ

自分は本当の状況に反応しているのか、それともこれらのスキーマに反応しているのかと自問する必要があります。

認知的なアプローチの目標は、習慣化された否定的思考のパターンを断ち切り、現実的な世界の見方に置き換えることです

否定的な思考を打ち破る最も基本的な手法として、「思考中断法」があります。

自分の自動思考が自分の内面に向いている時には、今すぐに目を閉じて深呼吸をして、筋肉をほぐしてから注意を相場に向けます。

また、問題パターンを新たな目線で見直し肯定的な思考に変えるとする「リフレイミング」も紹介されています。

肯定的な思考というのは、困難な状況に建設的に反応するように導く思考のことです。

セルフトークを、自分が親友に話しかけるように、集中力を切らせたりモチベーションを下げたりしない一貫した建設的な口調を維持します。

第7章 新たな行動パターンを学習するーセルフコーチングへの行動アプローチ

  • レッスン61 自分の関連づけの特徴について理解する
  • レッスン62 刺激と反応の微妙な結びつきを確認する
  • レッスン63 社会的学習の力を生かす
  • レッスン64 自分のトレード行動を形成する
  • レッスン65 マーケットの条件づけ
  • レッスン66 拮抗する力
  • レッスン67 肯定的な関連づけを足掛かりにする
  • レッスン68 エクスポージャー法ー効果的かつ柔軟な行動療法
  • レッスン69 スキルアップにもエクスポージャー法を活用する
  • レッスン70 心配事に対処するための行動療法の枠組み

目標とする特定の行動に近づくように行動を選択的に強化し、最終的に求めていく条件づけの技法を「シェーピング」と呼びます。

刺激が時間をかけて反応パターンを強化し、否定的行動パターンの肯定的な面が強化される「正の強化」、否定的な面が強化される「負の強化」が促進されます。

そのため、行動パターンを変える手段として、誉めるなどの「正の強化」の方が叱るなどの「負の強化」よりもうまくいきます。

外傷性ストレスと呼んでいるものの大半は、負の強化による条件づけの結果です。

こうした条件づけとの結びつきを断ち切る最も簡単な行動療法は、「系統的脱感作法」「拮抗条件づけ技法」といい、自分を不安と相反する穏やかで身体的にもリラックスした状態にします。

トレード中に呼吸と筋肉の緊張をコントロールすることが大切です。

また、自分の心のトリガーとなる状況にわざと自分自身をさらすエクスポージャー法(曝露法)も紹介されています。

現実的なイメージで状況と向き合う「想像曝露」からはじめ、実際の状況に向き合う「現実曝露」へと進めています。

相場が自分に不利な方向に大きく動いているのを鮮明に想像しつつ、静かで集中した心の状態を練習します。

  • ステップ1:椅子に楽に腰掛け、リラックスできるような音楽をヘッドフォンで聞く
  • ステップ2:体の下部の方から徐々に筋肉を緊張させていき、その後リラックスさせる
  • ステップ3:顔の筋肉を緊張させ、続いてリラックスさせる
  • ステップ4:不安を誘発するトレードを詳細にイメージして、ゆっくりと深呼吸して筋肉をリラックスさせる
  • ステップ5:緊張・不安を感じ続けるなら、イメージを中断して、集中し直す
  • ステップ6:中断し直す必要がなくなるまで同じシナリオを繰り返す
  • ステップ7:1つのシナリオをマスターしたら、そのシナリオから少しストレスの多い違うバリエーションを作る

心配事が負の強化子になるのは厄介な感情を体験するのを避けているときなので、エクスポージャー法を用いて、プランを立て肯定的なコーピングの練習をすることができます。

第8章 ビジネスとしてのトレードのコーチング

  • レッスン71 当初資金の重要性
  • レッスン72 トレードビジネスの計画を立てる
  • レッスン73 トレードビジネスを拡大する
  • レッスン74 自分のトレード結果を追跡する
  • レッスン75 高度なやり方でトレードビジネスに成績をつける
  • レッスン76 自分のリターンの相関関係を追跡する
  • レッスン77 自分のリスクとリターンを測定する
  • レッスン78 実行力の重要性
  • レッスン79 テーマで考えるー良いアイデアを生み出す
  • レッスン80 トレードをマネージメント

トレードで生計を立てようとする前に、次の問いに答えられるように十分に経験を積む必要があります。

  • 勝ちトレードの平均利益は?
  • 勝ちトレードの平均と負けトレードの平均の比は?
  • 勝ちトレードと負けトレードの割合は?
  • 1日・1週間・1ヶ月のリターンのばらつきは?

これらのデータも大事ですが、自分の過去のトレードの特色をよく示している損益曲線の変化について知ることで、自分のトレードを調整することもできます。

自分のトレードビジネスの各部門について熟知していれば、多くのドローダウンを避けることができます。

また、ビジネスが長く生き残るためには、事業の多角化をする必要があり、自分の強みを生かした新たな収入源を加えて、相場の変化に備える必要があります。

トレードを多角化して分散する形としては次のものが紹介されています。

  • 個別の株式銘柄と指数連動型ETFなど異なる金融商品
  • 原油先物と株式指数など異なるマーケット
  • イベントトレードとブレイクアウトトレードなど異なるセットアップ
  • 異なる日・時間帯

本当の意味で分散するには、これらの複数の戦略によるリターンの相関関係がない状態にしなくてはいけません。

トレードビジネスを成功するために大きなエッジを持つ必要はありませんが、一貫したエッジを持つ必要はあります。

第9章 プロのトレーダーから学ぶーセルフコーチングに関する見解と参考資料

  • レッスン81 コアコンピタンスを強化して創造力を養う
  • レッスン82 責任を取るのは自分だけ
  • レッスン83 自己認識を深める
  • レッスン84 成功を目指して自分のメンターになる
  • レッスン85 詳細な記録をつける
  • レッスン86 ミスは免れないということを学ぶ
  • レッスン87 リサーチの力
  • レッスン88 姿勢と目標が成功のカギ
  • レッスン89 投資社会の視点
  • レッスン90 データを利用して成績を上げる

プロトレーダーが実践している内容についてまとめられています。

  • 自分の観察者であれ
  • 規律を守る
  • エッジを持て
  • 責任を取るのは自分だけ
  • 聖杯などどこにもない
  • 自分自身を信じろ
  • 七転び八起き
  • 幸運に恵まれることもある
  • トレード日誌とブログの執筆
  • パニックを起こすな

などが記載されていました。

第10章 エッジを探してーマーケットで過去のパターンを見つける

  • レッスン91   過去のパターンを使ってトレードする
  • レッスン92   正しいデータを使って優れた仮説を組み立てる
  • レッスン93   エクセルの基本
  • レッスン94   自分のデータをチャートにする
  • レッスン95   自分の独立変数と従属変数を作る
  • レッスン96   自分のヒストリカルデータを研究する
  • レッスン97   データにコードを付ける
  • レッスン98   文脈を調べる
  • レッスン99   データの検索条件を絞り込む
  • レッスン100 自分の研究成果を活用する

過去のマーケットの定性的研究のデータの扱い方について記載されています。

しっかりとした仮説を立て、その仮説をシンプルなものにし、エッジとなる期待できるパターンをの感触を掴みます。

データ解析の元になるのはヒストリカルデータで、ベンダーから購入することを勧めています。

ヒストリカルデータをエクセルに出力し、各行に変数を置いて並び替えたり、簡単なチャートを作ることでデータが有意な相関関係にあるのかを紐解きます。

印象的な差異がある箇所を定性的に分析していくことで、マーケットのテーマを浮き彫りにし、相場を独自に際立たせているものは何なのかを見極めます。

最後に

  • レッスン101 自分の道を見つける

トレードのセルフコーチになる目標は、自分がなれる最高の自分になることで自分の人生という芸術作品を創作することです。

自分が非凡であるという深い確信を抱いていれば、最終的には自分が持っている最大の能力を引き出せることができます。

自分の失敗と同じくらい成功にも目を向け、目標を達成できるような具体的な活動を組み立てていくと、毎日が意欲・能力のアファーメーションになります。

自分の得意なことは何かを知り、自分の強みを強化して、平凡に甘んじないで向上心を失わないことが大事です、

『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』を読んで今後勉強すべきこと

取引におけるメンタル面の強化について、もっと勉強するべきだと『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』を読んで思いました。

相場心理学についても深く学ばなければなりません。

これに関する名著として、『ゾーン「勝つ」相場心理学入門』がありますので、読んでみます。

『ゾーン「勝つ」相場心理学入門』を読んだ感想・勉強になった内容をまとめてみた!投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。 『ゾーン「勝つ」相場心理学入門』を読んでいるだけでは記憶になかなか残...

また、心理分析・リスク管理を学ぶことができる『ザ・トレーディング』を読んでみます。

『ザ・トレーディング』を読んだ感想・勉強になった内容をまとめてみた!投資の勉強をするために、たくさんの本を読んで勉強しています。 『ザ・トレーディング』を読んでいるだけでは記憶になかなか残りにくいた...

まとめ

『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術』を書評・要約のようにまとまっていないかも知れませんがご紹介させていただきました。

投資をしていくためには、まだまだトレーニングが必要ではありますが、少しずつ実践していこうと思います。

より優れた投資家になるために、色々な本を読んでみたいと思います。