赤ちゃんの嗅覚はママとの愛着形成に欠かせないコミュニケーションツールです。
その中でも、「母親の匂い」「母乳の匂い」について、強い安心感を赤ちゃんに与えます。
安心感は、適切なストレス反応システムの形成を促し、赤ちゃんの学習・理解などの神経回路が守られ、心血管と免疫システムが正常に機能することに働きかけます。
子どもの正常な成長のためにも、安心感を与える匂いに理解を深めておかなければなりません。
今回、この赤ちゃんを安心させる匂い「母親の匂い・母乳の匂い」についてまとめさせていただきます。
目次
母親の匂い

赤ちゃんは胎児の頃から嗅覚があり、「羊水の匂い」には母親の匂いがあるため、赤ちゃんを安心します。
妊娠7か月~8か月になると、胎児の状態でも母親の体臭・お腹に塗っているボディクリームの匂いなども分かるそうです。
福井大学研究チームの発表によると、哺乳類は生後1週間で匂いを覚え、その記憶が行動に影響を及ぼしているそうで、「成長後の行動にも影響を与えている可能性が高い」と報告されています。
生まれる前も生まれてから1番多く嗅ぐ匂いはお母さんの匂いですので、「母親の匂い」にとても安心感を覚えます。
逆に赤ちゃんの匂いが母親を安心させ、母性を育む面もあり、双方的に良い効果がありますので、出来る限りスキンシップを図りましょう。
四六時中一緒にいるべきなのか?
母親の匂いが大事だということで、母と子が一緒にいることが求められますが、赤ちゃんと常に一緒にいるべきだという教育者なども散見されますが、間違っていると思います。
母親が無理をしてストレスを感じていることは、すぐ赤ちゃんにばれてしまいます。
自分と一緒にいることがストレスではないか・母親になにか起きているのではなかと反応してしまいます。
常に一緒にいることで思い悩んでしまい、ネグレクトや産後うつ病などの最悪の事態も考えられます。
海外では日本とは異なり、乳幼児のうちから子どもは一人で子ども部屋で寝かすなどの適度な距離感を確保しています。
また、お気に入りアイテム(海外では「コンフォーター」)に母親の匂いをつけて子どもにわたす取り組みもあります。
活用できるものは活用して、子どものためにと無理をしないようにしましょう。
母乳の匂い

生まれたての赤ちゃんは目がほとんど見えませんが、自分のお母さんの母乳の匂いからおっぱいをかぎ分け、乳首をくわえることができます。
本能的に母乳があることに対しての安心感があります。
良い母乳の匂い・悪い母乳の匂いはあるのか?
母乳は血液を基に作られておりますので、母乳の成分は一定に保たれるようになっています。
そのため、母乳の匂い・味が変化することはありません。
母親の食事よって匂い・味が変化すると言われることもありますが、母乳がおいしくなる食事、母乳がまずくなる食事というものはありません。
味覚センサー装置を用いた実験でも、ごく僅かの差なので神経質になりすぎる必要はないことが証明されています。
母乳の匂いよりは、母乳を作る母体の健康のために「鉄・葉酸・カルシウム」などを中心にバランスのよい食事に気を付ける方が建設的かと思います。
まとめ
赤ちゃんを安心させる匂い「母親の匂い・母乳の匂い」についてまとめさせていただきます。
赤ちゃんの嗅覚はママとの愛着形成に欠かせないコミュニケーションツールですので、赤ちゃんがビックリしてしまう、匂いの強い「香水・洗剤・柔軟剤・消臭剤」に要注意です。
過敏にはなってはいけないですが、赤ちゃんのためににおいを大事にしていきましょう。








